膝の痛みの原因を見直す
膝は、身体を動かす際に、常に負担がかかっています。
女性に多い変形性膝関節症や、スポーツで起こりやすい半月板損傷など、くらしのなかで膝を痛めるケースが増加傾向にあります。
膝の痛みは、加齢や姿勢バランスの崩れ、使いすぎなどさまざまな要素が重なりあって起こります。
そのため、根本的な膝の痛みの対処法には、生活やスポーツで膝にかかる負担の見直しやケアが必要です。
今回は、膝の痛みの原因や症状、痛みが発症した場合の対処法について、ご説明します。
また、膝の痛みの予防に効果が期待できるストレッチやトレーニングもご紹介します。
いつまでも自由に膝が動かせるように、参考にしてください。
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目次
膝の痛みの悩みや疑問
膝の痛みは日常生活やスポーツでも考えられます。
現在、次のような悩みや疑問をお持ちではありませんか?
- スポーツ障害による膝の痛み
- 変形性股関節症による膝の痛み
- 慢性的に膝に痛みを感じているが、原因がわからない
- 膝の痛みの原因をみつけて緩和したい
- 変形性膝関節症を、手術なしで痛みを緩和したい
- 痛みを緩和するストレッチやトレーニングが知りたい
膝まわりの筋肉を意識する
膝の痛みの原因
膝関節は、骨や筋肉、靭帯などの組織が互いに支えあい、身体をスムーズに動かしています。
膝の構造や痛みの原因を確認しましょう。
【膝の構造や役割】
膝関節は、脛骨、脛骨の上の大腿骨、大腿骨の前の膝蓋骨からできています。
3つの骨は膝の曲げ伸ばしに体重を支える役割を担っていますが、互いに接合が浅く不安定なため、安定した動きができるように、半月板や靭帯で補っています。
【膝の痛みの原因】
膝の痛みには、病気と病気以外が考えられます。
次のような病気やケガが挙げられます。
●変形性膝関節症
加齢などにより膝の関節軟骨が弾力性を失い、次第に軟骨がすり減って、関節が変形します。
肥満や遺伝、骨折、靱帯などのケガでも起こる可能性があります。
●関節リウマチ
免疫異常により、関節が腫れたり痛んだりする病気です。
進行すると、骨や軟骨が壊れて関節が動かせなくなり、日常生活に大きな支障をきたす場合があります。
●半月板損傷
体重がかかった状態で膝をよじったり、強い衝撃が加わったりすることで起こるとされています。
スポーツのケガで多くみられますが、高齢者では、日常の動作でも生じることがあります。
●ジャンパー膝
ジャンプスポーツをする比較的若い方に多い、膝周辺の痛みの総称です。
多くは、膝蓋靭帯炎を指しています。
●ランナー膝
腸脛靭帯炎といわれるランナー膝はランナーに多い症状です。
オーバーユース、柔軟性や筋力の低下、ウォーミングアップ不足などが原因として考えられます。
病気やケガ以外で考えられる膝の痛みの原因です。
・肥満
・O脚やX脚
・外反母趾
膝以外が原因で膝の痛みが起こる場合があり、腰や股関節の病気の際にも、膝に痛みを感じることがあります。
膝の痛みの原因
【膝の痛みの症状】
膝の痛みが起こるおもな病気やケガと、それぞれの症状をご説明します。
●変形性膝関節症
膝の痛みと水がたまることがおもな症状です。
膝の内側に痛みを感じ、O脚やX脚などの変形につながることがあります。
症状を段階別にご説明します。
・初期症状
動作の開始時のみに痛む傾向にあります。
・中期症状
正座や階段の昇降が困難になる可能性があります。
・末期症状
安静時の痛みや変形がみられたり、膝が伸びず歩行が困難になったりすることがあります。
●関節リウマチ
・膝が腫れる
・歩くときに痛む
・階段の上り下りがつらくなる
・腫れが強いと夜間痛が起こる
●半月板損傷
・初期症状
運動時の痛みや膝を曲げ伸ばしした際に引っかかりを感じることがあります。
・症状が悪化した場合
関節液がたまる、急に膝が動かなくなる、激痛のため歩けなくなるなどが特徴として挙げられます。
●ジャンパー膝
ジャンプや着地、長距離走行した際などに、膝のお皿の下あたりが痛む傾向にあります。
●ランナー膝
膝の外側にある大腿骨外側上顆と呼ばれる、骨がでっぱった部分の周辺に痛みが生じます。
・初期症状
運動中や運動後に痛む傾向にあります。
・症状が悪化
歩行時や安静時も膝の外側が痛むときがあります。
・膝の内側の痛み
変形性膝関節症、鵞足炎、半月板損傷など、日本人はO脚の傾向がみられるため、ひざの内側に負担がかかりやすいといわれています。
・膝の外側の痛み
ランナー膝(腸脛靭帯炎)、変形性膝関節症など、X脚の方は膝の外側に負担がかかりやすく、痛みが生じる場合があります。
・膝の裏の痛み
半月板損傷、ベーカー嚢腫、多くは骨や関節、靱帯が何らかの原因で損傷、または炎症を起こすことが挙げられます。
・膝の下の痛み
ジャンパー膝が考えられます。
・膝のお皿の上
変形性膝関節症、ジャンパー膝 (大腿四頭筋付着部炎)の可能性があります。
・膝と膝以外にも痛みがでる場合
関節リウマチが考えられます。
膝の痛みの対処法・予防法
膝の痛みの対処法
【膝の痛みの対処法】
膝の痛みが起こる際の対処法について、ご説明します。
・運動後のアイシング
痛みがある場合は安静が第一です。
熱感や腫れを感じる場合、15分ほどを目安にして水に濡らしたタオルやアイスノンなどで冷やしましょう。
冷やしすぎに注意してください。
ジャンパー膝やランナー膝などは、運動後にアイスバッグなどでアイシングを行い、炎症を和らげます。
・太もも前の筋肉強化
大腿四頭筋の筋力が落ちると、膝の周囲が不安定になり、関節軟骨への衝撃が増え、膝の痛みにつながります。
太ももの筋肉の鍛錬によって痛みの軽減が期待できます。
トレーニングをご紹介します。
・スクワット
下肢全体の筋力の効果的なトレーニングです。
①足幅を肩幅より広めに立つ。
②30度くらい外向きに足先を向けて立つ。足先と膝の向きを同じにする。
③ゆっくりと息を吐きながら、膝がつま先よりも前に出ないようにしゃがむ。
⑤腰を後ろに引いて前傾姿勢になりながら、ゆっくり立つ。
⑥この動きを繰り返す。
・椅子を使った足上げ
①椅子に深く腰かけ、背もたれから背中を離して、膝を90度に曲げる
②片足の膝を伸ばしながら、ゆっくり上げる
③しっかり膝を伸ばしたら、足首を反らせる
④膝を伸ばして足首を反らせた状態で5秒間キープ
⑤ゆっくりと元に戻す
⑥両足とも行う
呼吸を止めずに、回数も無理のない程度に行いましょう。
痛みがでた場合はすぐに止めましょう。
・ストレッチとマッサージ
ジャンパー膝やランナー膝など運動後のクールダウンに、太ももの前を中心に下肢のストレッチを行いましょう。
テニスボールなどを使用して、やさしく凝り固まった筋肉をマッサージすることも効果的です。
膝が痛い際には、膝にかかる身体の負担を軽減させることが大切です。
変形性膝関節症など、体重が原因で膝にかかる負荷が気になる方は、ダイエットがおすすめです。
膝の痛みの予防法
【膝の痛みの予防法】
日常生活やスポーツの対策について、ご説明します。
変形性膝関節症では、太ももを中心に筋力強化を行うことが予防につながります。
そのほか、次のような予防法が挙げられます。
●インソールの使用
歩行やランニングでバランスが崩れると、骨盤のゆがみにつながります。
身体を安定させる姿勢を保つために、インソールを使いましょう。
とくに、スポーツで膝に衝撃がかかりやすい方は、インソールは効果が期待できます。
足裏の縦と横のアーチを維持するために、衝撃を和らげるクッションのあるものを選びます。
また、膝のサポーターの使用も、膝が予期せぬ方向によじれることを防ぐ効果があるとされます。
●太もも中心の膝のストレッチ
膝を動かす筋肉が凝り固まらないように、日頃からストレッチを行いましょう。
椅子に座って行うストレッチと、立って行うストレッチをご紹介します。
・椅子に座って行う膝のストレッチ
①椅子に浅く腰掛け、片足を伸ばす
②膝の少し上に両手を置き、ゆっくり押して膝を伸ばす
③背中を伸ばして、足先を上に反らして行う
③反対の足も同様に行う
・立って行う太もも前のストレッチ
①壁に対して正面を向いた状態で立つ
②片方の足を曲げて、手で足をつかむ
③②の状態で、かかとをお尻側にゆっくり呼吸をしながら引き寄せる
④太ももの前側が伸びている感覚を意識する
⑤呼吸をしながらゆっくり戻す
⑥逆側も同じように行う
膝は、歩いている際や立ち座り動作でも、常に負担がかかっていると考えられます。
そのため、日頃からのストレッチなどのケアや正しい身体の使い方をしたり、関係する筋肉を鍛えたりすることが大切です。
膝をいつまでも元気に動かせるように、日常生活で少しずつ実践しましょう。
おざわ鍼灸接骨院の
【膝の痛み】アプローチ方法
変形性膝関節症の原因のなかに肥満や筋力不足があります。
当院では膝に対しての施術はもちろんのこと、根本施術を目指し、栄養や運動のアドバイスもしっかりと行っていきます。
とくに変形性膝関節症は進行していくため、早い段階で生活習慣の改善をすることが大事です。
ランナー膝やジャンパー膝は運動をよく行う方に起こりやすいため、普段のケアも欠かさないようにしましょう。
ケアの仕方などのアドバイスも当院では行っていますのでご安心ください。
また、痛みの軽減や予防の目的でテーピングもします。
当院は、部活動や趣味のスポーツを頑張りたい方のサポートをいたします。
膝への施術は、最新の医療機器や鍼灸を用いて、患者さまお一人おひとりにあわせた施術を行っていきます。
脚はすべての土台となる部分ですから、しっかりとケアや施術をしていきましょう。
著者 Writer
- 小澤 拓哉(オザワ タクヤ)
- 【所有資格】 柔道整復師・はり師・きゅう師
【生年月日】 1994年(H6)7月26日
【血液型】 B型
【出身】 群馬県
【趣味】 野球、トレーニング、車、バイク
【得意な施術】 スポーツ障害(特に野球)
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